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2007年1月16日更新





チャートBOOKS
『宇宙からの伝言』
いのちを大切にするということ


著・的川泰宣
発行所・数研出版
初版・2005年1月7日
(C)Yasunori Matogawa 2005
ISBN 4-06-257414-4
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【本文より引用】
「生命誕生のあらすじ」P146〜
「約46億年前、巨大なガスの円盤から太陽が生まれたころ、その太陽の誕生に参加できなかったガスやチリが、円盤が冷えていくにつれて無数の小さな天体(微惑星)を形成しました。微惑星たちは衝突と合体をくりかえしながら成長して大きくなり、地球とその仲間の惑星たちができていきました。
衝突を重ねるたびに原始の地球は熱くなっていき、やがてどろどろに溶けて、マグマの海におおわれました。(中略)
このころの地球は、微惑星が衝突するたびにおびただしいガスを吐きだし、二酸化炭素を主体とする濃い大気をもつにいたりました。その濃密な大気による強い温室効果と、衝突にともなう発熱によって、水は蒸発していったはずです。地球が誕生して数億年が経つと、微惑星の衝突もおさまってきます。すると衝突によって発生していた熱が生じなくなって、少しずつ温度がさがりはじめるでしょう。」

「昔の海は熱かった!」P148〜
「大気中の水蒸気が凝結し、猛烈な雨が降りそそぐ時代がやってきます。地球にとって初めての雨です。こうして海が形成されます。当時の海は、高圧で濃い大気のために、かなりの高温だったはずです。(中略)
地球内部の熱を外に出そうとして、マントルが流動を始めます。マントル対流ですね。
地表は内部にくらべると低温なので、マントル対流が地表に湧きだした部分は「硬く」なり、プレートが作られていきます。プレートはどんどん拡大し、プレート・テクトニクスが開始されます。プレートが地球内部に沈みこむところで、大陸がだんだんと作られていきます。大気中の二酸化炭素は海洋によって分解され、大陸やマントルにとりこまれ、大気はどんどん希薄になり、窒素が主成分となっていきます。
この二酸化炭素の大幅な減少により、海は低温になり、生命の合成が進むことになりました。 」

「生命がいるかもしれない木星、土星の衛星」P171〜
「私たちの太陽系に目を向けると、そこには、他の星と交信することのできるほどの文明をもつ生き物は、残念ながらいないようです。ただし、火星、木星の衛星エウロパとガニメデ、土星の衛星タイタンの4つの星が、生命がいる(いた)可能性のある星として注目を集めています。」


2007年1月3日、兵庫県篠山と丹波両市にまたがる篠山層群で、白亜紀前期(1億4000万年〜1億2000万年前)の地層から、我が国最大の草食恐竜ティタノサウルスの化石10数点と肉食恐竜の歯のかけらが発掘された。

一方、 1月4日付けの英科学誌ネイチャーによれば、土星の衛星の中でで最も大きい衛星タイタンには、液体のメタンやエタンの湖があることが確認されたという。米探査機のレーダーが観測した。これまでの研究でも、タイタンには窒素を主成分とする濃密な大気と海や湖が存在して、地球の初期に似ていると考えられていた。

さらに、1月8日英科学誌「ネイチャー」によれば、「暗黒物質」の存在を、ハワイのハッブル望遠鏡と日本のすばる望遠鏡が初めて立体的にとらえた。天文学史上の大きな一歩といわれる。「暗黒物質」の膨大な質量(重力)は周囲の空間や光も曲げてしまう。137億年前の宇宙誕生から星や銀河が生まれるまでの説明には暗黒物質の存在が欠かせないという。しかし、このような大発見にもかかわらずその正体は依然分かっていないそうである。

このように、宇宙や地球にまつわる大発見が新しい年の初頭から、相次いで報道されており、しきりに興味をかき立てられる。
この本はちょうどこのような時期にふさわしい、宇宙や地球をテーマにした解説書であり、読者の身になって分かりやすく書かれている。
著者は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の教授で、宇宙に関する著書が多数出版されている。
(気象予報士・森川達夫)

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