特別コラム「昔の予報官」

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最多記録更新の中で
2004.10.21
高橋 和也『気象人』編集長
10月21日、今年10個目の台風が上陸した。これまでの最多上陸数が6個だったことを考えると、ずば抜けて台風襲来の多かった年だといえる。しかし、台風の正式な統計データは50余年。これだけの期間で全てを語ってしまうのはどうでしょう、という気分にもなってくる。100年、200年、1000年くらいのスパンで考えると、このような年が何度かあってもおかしくないのでは?

上陸台風が多い中で改めて気付かされたのは、台風は本当に個々の様相が違っていることだ。足の速いやつ、やたら雨を降らせるやつ、小さくてもパワーのあるやつetc...今回の23号台風も、いつもとは少し違っているなと思った。普通、台風の危険半円は進行方向右側とされるが、今回は舞鶴(京都)でN51.9m/sを記録するなど、左側にあたる地域でも相当な風が吹いていた。

台風をはじめ、気象現象にはいつも不意をつかれる。改めて謙虚な気持ちで、自然と向き合っていこうと思った秋の一日。
☆モッキーのブラジル紀行☆後編
2004.9.16
元井美貴










【マナウス】
〜アマゾン流域の熱帯雨林気候〜 猪木氏がジャングルファイトを開催した土地です。

アマゾンと言うと灼熱の常夏をイメージしがちですが、実際はそれほど気温が上がらないらしい。
最高でも32度を超えることは滅多にないなんて、東京のほうがよっぽど暑い!!
ただ陽射しはギラッギラに強く、父はこんがりTシャツ焼けしてました。


マナウスは1〜5月が雨期で年間降水量2000ミリ以上、6〜12月が乾期になります。
海抜が40mと低いため、雨期になると10mも増水して流域の半分以上が水没してしまうそう。
堤防には毎年どこまで増水したかを示すグラフがあって、今年は97年からの過去8年で一番水位が低かったようです。

ここでは念願のジャングルクルーズとピラニア釣りを満喫しました!

それから、運良く?本場のスコールを体感することもできたんです。

教科書に出てきそうな短時間強雨&突風&雷にワクワクしている私の横には、北欧系の観光客の方が。
彼は「ゥワーオ!」とでも言わんばかりの楽しげな様子でビデオ撮影をしてました。
ヨーロッパではスコールは珍しいのねーと納得、じゃなかったら彼もお天気マニアなのでしょう。


【リオデジャネイロ】
〜亜熱帯気候〜海岸地帯で貿易風が流れ込むため一年中気温が高い。

コパカバーナのビーチやイパネマ・レブロン海岸が有名で、キラキラ光る海がゴージャスな雰囲気を演出していました。
こんなにキレイな所で快適な生活をしていたら(年間平均気温23.8度!日本でいったら、
6〜7月のスカッとした梅雨の晴れ間が一年中続くようなもの?)
そりゃー陽気にサンバでも踊りたくなると思います。
やっぱり、気候と気質って深い関係があるんですね!


おまけ
【飛行機の中】
〜砂漠気候?〜 湿度はなんとサハラ砂漠よりも低い20%以下!!
ブラジルから日本まで24時間以上かかるため、お肌のケアは欠かせません!
マスクにアイマスクを重ね着してひたすら寝てました。

ちなみにミッションの一つは残念ながら果たせなかったものの、空港で目ざとくブラジリアン柔術の本を発見。イメトレしながら帰国の途につきました。
☆モッキーのブラジル紀行☆前編
2004.9.6
元井美貴










8月6日〜14日までブラジルに行ってきました。

旅行の準備のため張りきって海外通販でTシャツを買い、準備万端♪と思いきや…南半球は冬!
しかも、ブラジルは熱帯、亜熱帯、半砂漠型乾燥気候、高地の亜熱帯、温帯気候と、なんと5つもの気候に分かれているらしいのです。もうなにがなんだか。
とりあえず、夏服も冬服も用意していざブラジルへ。迷わず行けよ、行けば分かるさ!

今回私に与えられたミッションは、「第二のアントニオ猪木を発掘すること」と「アマゾンでピラニアと格闘すること」でした・・・(本当はただの家族旅行ですが。)

【サンパウロ】
空港の外は体感温度10度くらい。亜熱帯気候とは言え高原なので寒い!
でも、昼間は半袖でちょうどいいくらいまで気温が上がって一日の気温差が大きかった。

街ではフリースをモコモコ着込んでいる人もいればシャツ一枚の人もいたりとみんなバラバラ。ハッキリとした四季の区別が無く、みんな夏服も冬服もお構いなしに適当に着ているそうです。

大ざっぱにも思えますが、暑くても寒くても日にちで衣替えしている日本人の方がよっぽど不自然なのかもしれません。


【イグアス】
〜亜熱帯性気候〜 朝は霜が降りるくらい冷え込んでいても、昼間はやっぱり暖かい。

イグアスの滝周辺はものすごい水しぶきで、太陽を背にして二重の虹が見えました。
さらによく見ると虹が360度!丸いんです!!
生まれて始めて見る円状の虹に、ミキ感激!!

滝の中心は「悪魔ののど笛」と呼ばれ、轟音が鳴り響いていました。
その滝に向かって次々に飛び込む黒い物体が…。
ガイドさん曰く、「天敵から身を守るためにイワツバメが滝の中に巣を作っている」とのこと。
まさに命がけのハイリスクハイリターン!私も見習わなければ。
旅で思ったこと(後編)
2004.7.30
高橋 和也『気象人』編集長







旅の後編はドイツ〜チェコへ。旅行中、最も快適だった最高気温20℃(ドイツは15℃前後で寒かった!)、西岸海洋性気候信奉者にとっては嬉しい天候だったのに、なぜか今日は移動日。日中はほとんど電車の中で過ごす。

ドイツ・ドレスデン駅を通過。ここは2002年に、洪水に見舞われた所でもある。これから向かうプラハでも、洪水被害がひどかったという。車窓からの景色にもプラハ市内にも、洪水の痕跡はもう感じ取られなかったが、ここに住む人たちにとってはまだ記憶に新しいと思う。

洪水でも大丈夫と言われていて、結局水に浸かってしまったというプラハの地下鉄に乗る。エスカレーターで、いきなり転びそうになった。なにしろ恐ろしいほどの速さ、姿勢を整える前に上下運動まで加わってしまうのだ。地下鉄も急発進&急ブレーキ、ここでも見事すっ転びかけた。

最初は戸惑ったが、慣れるとかなり快適だ。目的地に素早く到着できるし、無駄な時間がカットされたと実感できるから。もう一つ思ったのは、駅の改札口がないのはとても合理的だということ。入り口は人の流れがバラバラでも、降り口はいっせいに集中するのが当たり前なので、改札口がないと降りてからスムースに移動できる。

2日目。美しいプラハ市内を見渡せる展望台に登る。空模様はもともと怪しかったが、すぐさま視界内降水が確認できた。そして、みるみるうちに、旧市街方面も雨のカーテンに包まれていく。それでも、降水量は1時間に0.5ミリあったかどうかの弱いもの。2年前のような大雨だったら、こんな風にぼうっと眺めてはいられなかっただろう。
旅で思ったこと(前編)
2004.7.21
高橋 和也『気象人』編集長







今月10〜17日にかけて、オランダ、ドイツ、チェコを旅して来た。出発前に現地の天候をウェブ等で確認したところ、到着後3〜4日間はオランダ〜ドイツの500hPa上空に−20℃以下の寒気が流れ込む予想になっていた。

実際の天気はというと、まさに寒冷低気圧のパターン。晴れたかと思えば曇り、短い時間サーッとにわか雨が降ったと思えば、また晴れて来るというオランダ絵画から飛び出して来たような空模様だった。日本海側の時雨の現象に似ていると感じた。

しかしこちらが風の冷たさに震えているというのに、アムステルダムを闊歩する人にTシャツ姿の多いこと!14℃しかないのに、そんな軽装で寒くないのだろうか。聞いた話では別に痩せ我慢というわけではなく、夏だからという理由で軽装になる人が多いとか。けっこう大雑把なのかも。

欧州のテレビ天気予報も、比較的大まかな印象を受けた。例えばドイツで観たのは、予想最高気温が19〜27℃という幅のある表示だ(ウェブ等には都市別の予報もある)。ドイツは南へ行くほど標高が高くなる影響で、南北における気温差が小さい国だから可能なのだろう。日本は南北に長く気温の地域差もたいてい大きいので、欧州と同じような一国一表示は難しいと思う。
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