◆エルニーニョ監視海域の5月の海面水温の基準値(1961〜1990年の平均値)との差は−0.6℃。5 か月移動平均の3 月の値は+0.2となり、2002 年春に始まったエルニーニョ現象は、2002/03 年冬に終息した。
◆5 月の太平洋赤道域の海面水温は、西経150 度付近、西経140 度付近および西経130 度以東で平年より0.5℃ 以上低く、西経130 度から西経110 度にかけておよび西経100 度から西経85 度では平年より1℃ 以上低かった。一方、東経145 度から東経170 度にかけては平年より0.5℃以上高かった。
◆南方振動指数は−0.6 (貿易風の強さの目安。正の値は貿易風が強いことを示す。)
◆太平洋の赤道に沿った表層(海面から深度数百mまでの領域)水温は、東経170 度以西の深度70m 以浅で平年より0.5℃ 以上高かった。一方、東経165 度から西経130 度にかけての深度125m 付近および西経130 度以東の深度140m 以浅では平年より1℃ 以上低く、特に西経100度から西経85 度の深度10m から深度60m にかけて−2℃ を超える負偏差が見られた。
太平洋の赤道に沿った海面から深度260m までの平均水温平年偏差の経度− 時間断面図では、5 月半ば以降に−0.5℃ を超える負偏差域が西経140 度以東で見られた。5 月下旬には西経125度から西経95 度にかけて−1℃ を超える負偏差域が現れ、東経160 度以西には+0.5℃ を超える正偏差域が現れた。
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