寒暖の変動は比較的小さく全国的に気温が高くなった。北・東日本の日本海側は時々寒気の影響を受けたが高気圧に覆われやすく晴れる日が多かった。一方、東日本の太平洋側や西日本は中旬以降は低気圧や前線および東寄りの気流の影響で曇りや雨の日が多かった。また、月末には台風第4号が四国に上陸し、その後温帯低気圧に変わって日本海沿岸を北上したため、全国各地に大雨をもたらした。
北日本の太平洋側で平年を下回った他は全国で平年を上回った.秋田(秋田県)では、月平均気温が16.2℃と平年を2.0℃上回り、1998年に記録した5月の月平均気温の最高値とタイ記録となった。
関東甲信・東海の一部、中国、四国、九州の一部で平年を上回った。これらの地方では平年の150%以上となったところがあった。厳原(長崎県)、延岡(宮崎県)、宿毛(高知県)の4地点で月降水量の最大値を更新した。延岡では月降水量が825.5mm となって、平年の350%の降水量があった。北海道、東北、北陸、近畿、南西諸島では平年を下回った。特に北海道、東北で平年の50%以下のところが多くなり、苫小牧(北海道)、新庄、酒田(ともに山形県)、石巻(宮城県)、白河(福島県)の5 地点で月降水量の最小値を更新した。
北海道の太平洋側を除く北日本と東日本の日本海側の一部で平年を上回った他は平年を下回った。新庄(山形県)では月間日照時間が229.9 時間と平年の128%となって5月の日照時間の最大値を更新した。一方、東日本、西日本の太平洋側の地方では平年を下回り、平年の80%以下となったところがあった。屋久島(鹿児島県)、千葉(千葉県)では、5 月の日照時間の最小値を更新した。特に屋久島では月間日照時間が72.7 時間で、平年の48%の日照しか観測されなかった。