日本付近は月を通して太平洋高気圧に覆われることが多く、特に中旬から下旬前半にかけては本州付近で太平洋高気圧の勢力が強まった。また、偏西風は日本付近で北に大きく蛇行し、寒気の南下はほとんど見られなかった。このため、東・西日本では晴れて暑い日が多く、月平均気温は1946年以降9月として西日本が第1位、東日本が第2位の高い記録となり、北日本と沖縄・奄美でもかなり高かった。寒気の南下がほとんどなかったため、秋雨前線の活動は月を通すと不活発だったが、台風第9号の影響による北・東日本太平洋側の記録的な大雨、台風第11号と台風第12号による沖縄地方の暴風を伴った大雨、秋雨前線上を東進した台風第11号から変わった低気圧の影響による東北地方の記録的な大雨など、各地で大雨が観測され、河川の氾濫等の被害がでた。
一方、秋雨前線や台風等の影響が小さかった東日本日本海側と西日本では、降水量はかなり少なく、西日本日本海側の月降水量は1946年以降9月として第2位タイの少ない記録となった。日照時間は、太平洋高気圧に覆われて晴れる日が多かった西日本太平洋側でかなり多く、東・西日本日本海側も多かった。低気圧や前線の影響をしばしば受けた北海道ではかなり少なく、台風や熱帯低気圧の影響を受けることが多かった沖縄・奄美では少なかった。
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