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2008年3月

概況

5〜6日の周期で低気圧が日本付近を通過したが、低気圧の通過後も冬型の気圧配置になる日はほとんどなく、移動性高気圧に覆われて晴れる日が多かった。低気圧の通過時には、全国的に曇りや雨または雪となり、西日本を中心にまとまった雨となった。このため、北・東・西日本では上旬半ばにかけて、気温が平年よりかなり高い日が続き、特に北・東日本の高温は顕著で、ともに1946年以降3月として2位の高い記録となった。一方、上旬を中心に大陸からの冷たい高気圧に覆われた沖縄・奄美では気温は平年並となった。日照時間は、東風の影響を受けやすかった北日本太平洋側で少なかったほかは、全国的に多く、西日本太平洋側と沖縄・奄美ではかなり多かった。降水量は、低気圧通過時に南からの暖かく湿った気流が流れ込んだ沖縄・奄美で多かった。一方、低気圧の影響が小さく、また冬型の気圧配置の影響もなかった東日本日本海側と北日本で少なかった。北日本日本海側の降水量は1946年以降3月として最も少い記録となった。 北日本の積雪の深さは1961年以降3月として最も少ない記録となった。



黄色:平年より高い(多い) 青:平年より低い(少ない)

平均気温

月平均気温は、北日本、東日本でかなり高く、西日本で高かった。北日本の一部では平年を3℃以上上回り、札幌、函館、帯広(以上、北海道)、青森、秋田など16地点で3月の月平均気温の最高値を更新した。沖縄・奄美では平年並だった。


降水量

月降水量は、北日本日本海側でかなり少なく、北日本太平洋側と東日本日本海側では少なかった。寿都、倶知安(以上、北海道)、青森では3月の月降水量の最小値を更新した。東日本太平洋側、西日本日本海側および太平洋側では平年並、沖縄・奄美では多かった。


日照時間

月間日照時間は、北日本太平洋側で少なかったほかは全国的に多く、西日本太平洋側、沖縄・奄美ではかなり多かった。姫路(兵庫県)、宮崎、枕崎(鹿児島県)、屋久島(鹿児島県)では、3月の月間日照時間の最小値を更新した


降雪・積雪

降雪の深さ月合計は、全国的に少なく北日本ではかなり少なかった。
月最深積雪は、北日本の一部で平年並だったほかは全国的に少なかった。




記録を更新した地点
月平均気温の高い記録

平均気温 平年値
羽幌 1.7℃ -1.1℃
留萌 2.0℃ -0.8℃
旭川 0.6℃ -2.4℃
小樽 2.7℃ 0.3℃
札幌 3.3℃ 0.1℃
岩見沢 1.7℃ -1.3℃
帯広 2.0℃ -1.6℃
釧路 0.7℃ -1.6℃
寿都 3.3℃ 0.8℃
室蘭 3.0℃ 0.6℃
苫小牧 2.1℃ -0.2℃
浦河 2.1℃ 0.1℃
函館 3.7℃ 0.9℃
倶知安 1.3℃ -1.9℃
広尾 1.7℃ -1.1℃
深浦 5.0℃ 2.6℃
青森 4.6℃ 2.0℃
秋田 5.8℃ 3.2℃
盛岡 4.6℃ 1.8℃
名古屋 10.4℃ 8.2℃

月降水量の少ない記録

降水量 平年値
寿都 17.5mm 59.5mm
倶知安 32.5mm 91.2mm
青森 17.0mm 69.5mm

月間日照時間の多い記録

日照時間 平年値
姫路 213.6h 160.6h
宮崎 232.7h 179.1h
枕崎 209.7h 137.5h
屋久島 152.7h 104.9h




平均気温の平年差の経過(5日移動平均)
2月
4月

資料提供:気象庁
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