2009年2月
概況

短い周期で低気圧が日本付近を通過し、北日本から西日本では天気は数日の周期で変わった。

中旬後半に一時冬型の気圧配置となり、北日本中心に寒気の影響を受け、北日本日本海側で曇りや雪の日が続いた。このほかは、寒気の影響は小さく、東・西日本日本海側では顕著な少雪となり、全国的に高温で経過した

特に、13 日から14 日にかけては、低気圧が日本海を発達しながら通過して暖気が入ったため、東日本では2月としての日最高気温の高い値を更新したところがあった。また、20 日から21 日にかけて、北日本の東海上で低気圧が急速に発達し、北日本で暴風雪による交通障害が生じた。

沖縄・奄美では上旬と下旬を中心に高気圧に覆われ、晴れて気温の高い日が多く、月平均気温は1946 年の統計開始以来最も高かった


黄色:平年より高い(多い) 青:平年より低い(少ない)
平均気温

月平均気温は、全国的に高く、特に東日本から沖縄奄美にかけてはかなり高かった。東日本から沖縄・奄美にかけて、大半の地点で平年を2℃以上上回り、3℃以上上回ったところもあった。静岡、屋久島(鹿児島県)、那覇、石垣島(以上、沖縄県)など12 地点で、2 月の月平均気温の最高値を更新した。また、14 日の水戸(茨城県)、横浜(神奈川県)、静岡、広島、26日の那覇(沖縄県)など合計25 地点で、2 月の日最高気温の最高値を更新した。

降水量

月降水量は、北日本日本海側でかなり多く、北日本太平洋側と西日本で多かった。これらの地方では平年の170%以上となったところがあった。一方、沖縄・奄美ではかなり少なく、東日本日本海側では少なかった。東日本太平洋側では平年並だった。

日照時間

月間日照時間は、沖縄・奄美でかなり多く、東日本日本海側で多かった。南大東島(沖縄県)では、2 月の月間日照時間の最大値を更新した。一方、北日本と東日本太平洋側では少なく、西日本では平年並だった。

降雪・積雪

降雪の深さ月合計は、北海道日本海側で多く、北海道オホーツク海側および太平洋側でもかなり多かった。稚内、雄武、網走、浦河、苫小牧(以上、北海道)では、2 月の降雪の深さ月合計の最大値を更新した。一方、東北地方から西日本にかけての日本海側では、かなり少なかった。月最深積雪は、北海道では平年を上回るところがあったが、その他は全国的に平年を下回った。


平均気温の平年差の経過(5日移動平均)
◇記録を更新した地点
月平均気温高い記録
平均気温 平年値 備考
河口湖 3.1℃ -0.2℃
静岡 9.7℃ 7.0℃
米子 7.0℃ 4.3℃ タイ記録
厳原 9.3℃ 6.5℃
平戸 9.9℃ 6.8℃ タイ記録
大分 9.2℃ 6.3℃ タイ記録
油津 12.5℃ 9.3℃ タイ記録
屋久島 14.9℃ 11.7℃
名瀬 17.8℃ 14.9℃
与那国島 21.3℃ 18.4℃
西表島 21.2℃ 18.2℃
石垣島 21.9℃ 18.6℃
宮古島 20.7℃ 17.8℃
久米島 19.8℃ 16.6℃
那覇 19.9℃ 16.6℃
名護 19.2℃ 15.9℃

月日照時間多い記録
日照時間 平年値 備考
南大東島 169.5h 109.8h

月降雪量多い記録
降雪量 平年値 備考
稚内 254cm 144cm
雄武 133cm 107cm
網走 148cm 72cm
苫小牧 94cm 35cm
浦河 64cm 40cm
資料提供:気象庁
1月 3月