特別コラム「昔の予報官」

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皆既月食と夜桜と
2015.4.2
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)
4月4日、関東から西では夜桜の中に皆既月食が見える。
月は19時ころからかけ始め、21時前から12分間、南東の空に皆既月食が見える。

 東京では、隅田川やスカイツリーと夜桜。そして右手の空に月食が見える。
 京都は嵐山のしだれ桜の向こうに、また渡月橋の向こうでも月食が見える。
 名古屋は名城公園の日時計あたり、福岡では舞鶴公園の天主台あたりに見ることができるという。

 皆既月食と夜桜を同時に見られるのはこの後は20年も先のこと、この貴重な天体ショウを楽しんでおきたい。
火星軌道へ インド探査機
2014.10.22
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)
インド探査機「マンガルヤーン」が 9月末に火星の軌道に到達した。
昨年11月に打ち上げられたもので、火星到達はアジアでは初めて。

火星の表面には着陸せずに、上空から地形や鉱物の分布、大気の成分を観測する。

米国は1976年にバイキング1号、2号を火星に着陸。今年もインドの2日前に、「メイブン」が火星軌道に到達した。 ロシアと欧州も2年後に探査を計画している。

火星は、直径が地球の半分、温度はほぼ氷点下だが、所によっては20度にもなり、探査には最適。そしてなによりなのは距離が近いこと、半年から9ヶ月で届く距離にある。

しかし、巨額の経費が必要で、有人探査の枠組みは各国ともまだきまっていないという。
満月を楽しむ
2014.9.5
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)

9月8日は十五夜の満月。午後8時には、南東30度の高さ、11時過ぎには真南で48度と最も高くなる。

月見は、旧暦8月15日に行われており、8月は秋の真ん中。「中秋の名月」と言う呼び名もここから来たとされる。
平安時代には宮中で「観月の宴」が催された。 今も観月の名所とされる、京都市右京区の大覚寺では、6〜8日の宵、境内の「大沢池の月」をめでて「観月の夕べ」が開かれるという。
月見には「団子とススキ」がおきまりだが、はじまりは収穫を祝う行事として、サトイモを供えたことにあるとされる。
熱中症にならないために
2014.7.14
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)
皮膚が乾燥している
口の中がねばつく、つばが少ない
便秘になった
手の甲をつまむと10秒以上あとが残る
靴下のゴムの跡が10分以上消えない

こんな状態が一つでもあれば「隠れ脱水」。 
兵庫医科大学教授によれば、高齢者は水だけを補給すると体内の塩分濃度が薄まり熱中症になりやすい。対策として、水と一緒にうめぼし、塩こんぶ、味噌汁を取るのがよい。水に砂糖と塩をまぜて補給してもよいという。
今夏は平年並みの暑さ
2014.6.26
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)
気象庁の25日発表にによると、今年の夏は全国的に平年並みの暑さになる見込み。

初めの予想では、5年ぶりの「エルニーニョ現象」により、太平洋高気圧の北への張り出しが弱いとみていた。

ところが、今年はフィリッピン付近の海面水温が高い。そのため、この方面で活発に発生する積乱雲からの風が偏西風を北に押し上げる。
その結果、「夏の太平洋高気圧が北に張り出す、日本付近は平年並みの暑さになる」 という。

 7月  北・東・西日本   降水量は、平年並みか多い
 8月  西日本・沖縄・奄美   晴れる日が多い
 9月  西日本・沖縄・奄美   気温 平年並みか低い
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