2011年3月
概況 シベリア高気圧の勢力が強く、冬型の気圧配置になる日が多かった。このため、北・東日本日本海側では曇りや雪または雨の日が多く、東日本太平洋側や西日本では晴れの日が多かった。また、沖縄・奄美では寒気や湿った東よりの気流の影響で曇りの日が多かった。気温は、北海道を除き全国的に低く、東北地方や西日本、沖縄・奄美ではかなり低かった。沖縄・奄美では3月としては1946年以降で第2位タイの低温となった。また、南から湿った気流が入りにくかったことなどにより、日本付近で低気圧が発達することはほとんどなく、前線の活動も弱かったため、太平洋側や沖縄・奄美では降水量がかなり少なかった。北日本太平洋側では3月としては1946年以降で第1位の少雨、沖縄・奄美では第2位の少雨となった。

黄色:平年より高い(多い) 青:平年より低い(少ない)
平均気温

月平均気温は、東北地方、西日本および沖縄・奄美でかなり低く、東日本で低かった。東北地方以西では、平年を1℃以上下回ったところが多く、与那国島、西表島(以上、沖縄県)では、3月の月平均気温の最低値を更新した。一方、北海道地方では高かった

降水量

月降水量は、北日本から西日本にかけての太平洋側と沖縄・奄美でかなり少なく、西日本日本海側で少なかった。これらの地域では平年の40%を下回ったところがあり、函館(北海道)、大分、久米島(沖縄県)など、7地点で3月の月降水量の最小値を更新した。北日本から東日本にかけての日本海側では平年並だった。

日照時間

月間日照時間は、東日本太平洋側でかなり多く、西日本で多かった。一方、北日本日本海側と沖縄・奄美では少なく、北日本太平洋側と東日本日本海側では平年並だった。なお、浦河(北海道)では、3月の月間日照時間の最大値を更新した。

降雪・積雪

降雪の深さ月合計は、西日本日本海側で多く、北日本日本海側と東日本日本海側では平年並だった。寿都(北海道)、酒田(山形県)では、3月の降雪の深さ月合計の最大値を更新した。月最深積雪は、日本海側の山沿いを中心に平年を上回るところが多かった


平均気温の平年差の経過(5日移動平均)
◇記録を更新した地点
月平均気温低い記録
平均気温 平年値 備考
与那国島 17.9℃ 20.3℃
西表島 18.0℃ 20.2℃

月降水量少ない記録
降水量 平年値 備考
函館 16.5mm 62.7mm
大分 26.0mm 114.7mm
延岡 19.0mm 166.6mm
油津 35.5mm 214.7mm
与那国島 54.5mm 153.7mm
久米島 44.5mm 199.3mm
名護 35.0mm 161.2mm

月日照時間多い記録
日照時間 平年値 備考
浦河 252.9h 201.5h
資料提供:気象庁
2月 4月