月のはじめと中頃に寒気の影響で一時的に低温となったが、上旬後半と下旬には南からの暖かい空気が流れ込んで全国的に気温が高くなり、気温の変動が大きかった。また、太平洋側では東日本を中心に低気圧や前線の影響で平年に比べ曇りや雨または雪の日が多く、東京では雪を観測した日数が10日におよび、26年ぶりの多さとなった。
上旬前半は非常に強い寒気が流れ込んだため、北日本では顕著な低温になるとともに北陸地方では降雪量が多くなり、新潟市では26年ぶりに積雪が80cmを越えた(5日に81 cmを観測)。上旬の終わり以降は、冬型の気圧配置が長続きしなかった。中旬は前線を伴った低気圧が日本付近を頻繁に通過したため全国的に曇りや雨または雪の日が多く、気温および日照時間が平年を下回った。下旬は一転して全国的に暖かい日が多くなり、25日を中心に多くの地点で2月の日最高気温の高い記録を更新するなど、全国で旬平均気温がかなり高かった。
月平均気温は、西日本と沖縄・奄美でかなり高く、東日本で高かった。特に西日本では平年を2℃以上上回ったところが多かった。北日本では平年並だった。なお、全国的に気温の変動が大きかった。また、24日の敦賀(福井県)、佐世保(長崎県)、25日の稚内(北海道)、秋田、富山、奈良など合計21地点で、日最高気温の2月としての最高値を更新した。
月降水量は、東日本から沖縄・奄美にかけて多かった。富山では、2月の月降水量の最大値を更新した。北日本では平年並だった。
月間日照時間は、北海道日本海側・オホーツク側、東北太平洋側および東日本太平洋側でかなり少なく、西日本太平洋側で少なかった。羽幌(北海道)、岐阜では、2月の月間日照時間の最小値を更新した。一方、東北日本海側では多かった。北海道太平洋側、東日本から西日本にかけての日本海側および沖縄・奄美では平年並だった。
降雪の深さ月合計は、西日本日本海側でかなり少なく、北日本日本海側で少なかった、東日本日本海側では平年並だった。月最深積雪は、東日本日本海側で平年を上回るところが多かったが、北日本日本海側、西日本日本海側では平年を下回るところが多かった。
月降水量多い記録 | |||
降水量 | 平年値 | 備考 | |
富山 | 338.5mm | 173.1mm |
月日照時間少ない記録 | |||
日照時間 | 平年値 | 備考 | |
羽幌 | 34.5h | 89.5h | |
岐阜 | 111.1h | 162.0h |