2010年9月
概況

上旬から中旬にかけては、太平洋高気圧の勢力が日本の南で強く、秋雨前線は日本海から北日本で活動が活発化することがあった。下旬は太平洋高気圧が弱まり秋雨前線が本州の南岸に南下した。
西日本と東日本太平洋側では上旬から中旬にかけては晴れの日が多く、上旬を中心に広く猛暑日となるなど残暑が厳しかったが、下旬は天気が周期的に変わり、気温が急激に低下して平年を下回る日があった。東・西日本太平洋側では日照時間がかなり多く、西日本太平洋側の降水量はかなり少なかった。
北日本から東日本日本海側にかけての天気は数日の周期で変わり、日本海側を中心に大雨となった所があり、東日本日本海側では、台風第9号の影響もあって降水量がかなり多くなった。気温は中旬までは暖かい空気に覆われてかなり高かったが、下旬は下がり北日本では低くなった。
一方、沖縄・奄美では中旬までは台風や熱帯低気圧の影響で天気は数日の周期で変わったが、下旬は太平洋高気圧に覆われて晴れの日が多く、気温は中旬を中心にかなり高かった。


黄色:平年より高い(多い) 青:平年より低い(少ない)
平均気温

月平均気温は、全国的にかなり高く、西日本を中心に平年を2℃以上上回ったところがあった。札幌、帯広(以上、北海道)、岐阜では9月の月平均気温の最高値を更新した。

降水量

月降水量は、東日本日本海側でかなり多く、北日本日本海側で多かった。相川(新潟県)では、9月の月降水量の最大値を更新した。一方、西日本太平洋側ではかなり少なく、北日本太平洋側、西日本日本海側および沖縄・奄美では少なかった。東日本太平洋側では平年並だった

日照時間

月間日照時間は、東日本から西日本にかけての太平洋側でかなり多く、北日本太平洋側、西日本日本海側および沖縄・奄美で多かった。東日本から西日本にかけての太平洋側では平年の140%を上回ったところがあった。三宅島(東京都)、伊良湖(愛知県)、尾鷲(三重県)、姫路(兵庫県)、清水、室戸岬(以上、高知県)、沖永良部(鹿児島県)では、9月の月間日照時間の最大値を更新した。北日本から東日本にかけての日本海側では平年並だった。


平均気温の平年差の経過(5日移動平均)
◇記録を更新した地点
月平均気温高い記録
平均気温 平年値 備考
札幌 20.0℃ 17.6℃
帯広 18.4℃ 16.0℃
岐阜 25.9℃ 23.5℃
名古屋 26.1℃ 23.4℃ タイ記録
26.0℃ 23.4℃ タイ記録
尾鷲 25.0℃ 23.2℃ タイ記録
松江 24.9℃ 22.1℃ タイ記録
浜田 24.9℃ 22.2℃ タイ記録
厳原 24.7℃ 22.8℃ タイ記録

月降水量多い記録
降水量 平年値 備考
相川 344.0mm 145.9mm

月日照時間多い記録
日照時間 平年値 備考
伊良湖 229.5h 160.9h
尾鷲 204.8h 123.9h
三宅島 206.1h 137.3h
姫路 190.7h 148.6h
清水 248.3h 173.2h
室戸岬 245.5h 167.2h
沖永良部 257.5h 211.0h
資料提供:気象庁
8月 10月