株式会社ウェザーマップは、3月1日に今年3回目のサクラの開花予想を発表した。
気象庁が50年以上にわたって毎年続けてきた開花予想が今年から中止するのに伴い、民間が引き継ぐ形になった。日本気象協会とウェザーニューズ社ではすでに従来から開花予想を継続しているが、マップ社では今年が初めての開花予想になる。
ウェザーマップ社の3月1日時点の開花予想によれば、開花の最も早いのが高知の3月16日、最も遅いのが根室の5月14日である。また、今回の発表から「満開予想」「見頃予想」も発表している。
桜の開花には目立った特性がある。開花する前の秋から冬の間に低温にさらされて休眠状態から目覚め、そのあと春先の気温の上昇を待ち受けて開花する。今年の冬は冷え込みが強かったうえに、春先は暖かくなることが予想されるので、開花も平年より早まることをマップ社では予想しており、他の2社も同様の傾向を予想している。
マップ社は予想の手法として、今後の気温の推移と開花日を1万通りシュミレーションして平均値を求め開花予想日を算出している。また独自のヴィジョンに基づき農業向け長期予報の手法を開花予報に応用している。これらの開花・満開予想は、今後の気温の推移に応じて適時修正される。
日本気象協会は気象庁に近い方式を基礎にして、独自の計算式により前年秋からの気温などから開花日を計算する。経験と技術レベルの高さをアピールしている。
ウェザーニューズ社では平成4年から開花予想を行っており、全国に広がる同社の有料会員からくる情報をもとに全国660か所の開花予想をおこなっている。