特別コラム「昔の予報官」

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かなりの気温変化
2005.4.11
『気象人』編集長
4月11日、東京は明け方に最高気温(20.6℃)を記録。その後、日中は気温が下がる一方で、午後3時にはついに10℃を下回った。そして、午後5時の気温は8.1℃、冷たい雨が身に染みる夕暮れ。

こうした通常の日気温変化とは異なる日は、どうも身体の調子がよろしくない。ここ数日間続いていた初夏のような陽気、満開の桜が映える突き抜けた青空はどこにいったのか。

やはり天気には「補償性」があるようで。先週、季節を先取りしたぶん、今週初めは冬気分を味わうことになりそうだ。12日(火曜)の最高気温は10℃の予想。皆さん、体調を崩さぬよう気をつけて下さい。
2005年 春雑感
2005.3.9
高橋 和也『気象人』編集長





3月8日、16℃まで気温の上がった東京。もうじっとしておられず、昼前には新宿御苑のゲートをくぐる。幸いにして花粉症とは(今のところ)無縁なので、春風に吹かれながら気持ちよく散策できた。

帰り際、歩道わきの木の下で、何かがモゾモゾと動いている。鳥?と思ったら、お久しぶりです「ヒキガエル」。ちょうど今頃、彼らは交尾&産卵のために現れるそうで、まあ春の風物詩の一つでもあるわけ。でもこのカエル、よく見ると鼻水(?)のようなものを垂らしている。まさか花粉症・・?

10年ほど前、テレビ番組の取材でヒキガエルの生態を撮りに行ったことがある。夜も更けた公園の池を訪れると、地面のそこかしこにカタマリが・・。大きなカエルたちが、くんずほぐれつの争奪戦。生き物のすさまじいパワーを拝見できて、けっこうお腹いっぱいになりました。
観測好き
2005.1.26
高橋 和也『気象人』編集長
気象予報士であるからには、この先の天気変化に関心が高いことは言うまでもない。しかし、それと同じような割合で、「気象観測」に興味を持っている人も多いと思う。

そういう私も、昔はよく観測を行っていた。とはいっても、お菓子の空き缶で雨量を測ったり、ごく普通の温度計で気温を調べたり、物差しで積雪を測っていたクチだ。ただ、こんな簡単なものでも、前日との相違点や変化などが分かり、天が残した証拠に触れたような気分になったものである。

それから20年あまり。アメダスだけでなく、世界中の観測データが手に入る時代になった。これはたいへん有り難いことだが、やっぱり自分の住む場所のリアルタイムデータが欲しい・・。気温が急変化するとき、短時間強雨の際は特に・・。

と思っていたら、ウェブで詳細な気象観測データを掲載しているページを見つけた。測器を扱う会社で、自社の屋上で観測も行っているようである。住所を見て驚いた。今度引っ越す予定の所から、300メートルしか離れていないではないか!ああ、感謝。
2004年を振り返って
2004.12.30
高橋 和也『気象人』編集長
一年を通じて高温傾向だった2004年。東日本では1946年の統計開始以来、年平均気温1位を記録する見込み。そのほか北陸地方を襲った集中豪雨、夏の記録的猛暑、台風上陸10個、9月の残暑、晩秋の異様な暖かさ。今年は、天気の話題を口にしない日の方が少なかったのではないでしょうか。

こんな一年を象徴するかのように、明日(大晦日)は全国的に荒れた天気になる予想。しかも、高温傾向の年を裏返すような寒い一日になりそう。深夜に初詣に出掛ける人は、まずは寒さ対策を考慮に入れて欲しいところ。

来年(2005年)は災害の少ない、あるいは災害を未然に防げる年になることを願います。「気象人」も、いよいよ4年目。2005年もよろしくお願いします。
なきにしもあらず
2004.12.1
高橋 和也『気象人』編集長
早いもので12月。東京はやっと空気に金属的な冷えを感じるようになったが、とにかく先月11月は暖かい日が多かった。

月平均気温15.6℃(観測史上1位)、月平均最高気温19.0℃(1位タイ)、月平均最低気温12.7℃(1位)。最低気温10℃未満はたった3日、一昨年(2002年)は「10℃を下回らなかった日」が3日しかなかったことを考えると異様な暖かさだ。

気になるのは、これまで11月1位の高温記録を保持していた1990年のこと。この年も寒気の南下が弱く、11月30日には台風の最晩上陸記録も出ている。気温の高さにおいて今年も似たような(あるいはそれ以上の)状況をたどっているので、12月になったとはいえ南海上に対して気が抜けないかもしれない・・。

台風27号、今後の進路が気になるところだ。
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