特別コラム「昔の予報官」

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お風呂に入る
2012.12.28
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)
頭痛、首・肩こり、腰痛、めまいなどは「冷え」が原因になっていることが多く、特に冬場は体が冷えやすい。そういう場合は、お風呂に入るのが効果的とされる。
お風呂は、浴槽の中で芯から暖める効果がある。ショウガ紅茶を入浴前に飲むなどもよいという。
風呂上りは、汗が引いたらすぐに、腹巻、靴下、肌着などをつけるのがよい。靴下は下からの冷えに有効である。

 お湯の温度
   疲れを癒すには      半身浴 ぬるめのお湯。 38-40 度   
   体を活性化するには    全身浴         41〜42 度     

 ・湯と浴室との温度差が大きいと血圧の変化などがおきやすい。あらかじめ浴室を暖めておくのがよい
 ・半身浴は、夜尿の悩みに効果が期待できるかも知れない
 ・入浴中は、眠気にご注意。おぼれる事例も増えているという
次世代エネルギー
2012.12.10
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)
国内で産出される次世代のエネルギー資源が、2つ注目されている。「メタンハイドレート」と「シェールオイル」である。
メタンハイドレート:
 愛知県沖の東部南海トラフ海域の海底1000メートル付近のほか、新潟県沖、秋田山形県沖、北海道網走沖などにも分布しているという。天然ガスの主成分メタンと水が結晶化したもので、1立方メートルを分解すると160立方メートルのメタンガスになる。深海メタンの総量は日本の天然ガス輸入量の5年分に相当するとのこと。

シェールオイル:
 石油やガスの元となる成分を含む頁岩(シェール)から取れる原油の一種。硬い岩石の中に閉じ込められているため、掘っても噴出しない。このため北米では、高い水圧でシェール層を割って採取する方法が本格化している。
 秋田県内のシェールオイル埋蔵量は、国内の石油消費量の1ヶ月分と推定される。北海道、新潟県などでは新たな採掘も検討されている模様。
スカイツリーと雷
2012.10.29
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)
高さ634メートルのスカイツリーには、毎年10〜20回くらい雷が落ちると予想されており、実際に今年3月から9月まで12回の落雷があった。
しかし、ツリーには落雷による被害が起きていない。その理由は、屋上の避雷針から地下に埋めた金属まで、一本の金属棒のようにつながっており、雷の電気を瞬間的に地中に流す構造だからである。
ツリーの一番上には、高さ2m、太さ50cmの鉄の棒が立っている。雷の電気はこの金属の棒から、ツリーの外側を覆う鉄骨へと枝分かれして流れ、地中に達する。
  
また、世界一の高さを誇るツリーは、雷の観測にはうってつけ。その一つが、アンテナ塔の根元にある直径10mのコイル。雷がこのコイルを流れると、その電流を計測して雷の大きさや継続時間を推算することができる。

雷には、空から下向きに落ちるものと、反対に地上から上空に伸びるものの2種類がある。ツリーに落ちた12回の雷のうち、2回が下向き、10回は上向きであった。
9月の世界の平均気温が最も高い
2012.10.13
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)
気象庁によれば、9月中の世界の平均気温は、1891年以降で最も高くなった。
陸上・海上の約8300箇所を平均した、9月の世界平均気温は、これまでは、2009年と2005年が平年より 0.22℃高かったが、それを上回って今年9月の平均気温は、平年より0.24度高くなった。一見、大したことはないようだが、全ての観測点で1ヶ月間毎日、それだけ高い日が続くとみれば、由々しい現象である。

日本、シベリア、ヨーロッパ東部、北米西部では、晴れの日が続いたり、暖気が流れ込んだ。またペルー沖では「エルニーニョ現象」が発生して、熱帯海域の海面水温が上昇したことなどが原因と考えられる。
さらに、大きな傾向として、9月の世界の平均気温は、100年に0.60度の割合で上昇しており、地球温暖化が影響しているとという。
この冬 東日本は暖かい
2012.9.26
森川 達夫(株式会社ウエザーミロ代表・気象予報士)
気象庁は9月25日、この冬の予想を発表した。
 ペルー沖で発生している「エルニーニョ現象」の影響で、北日本を除き平年より寒気の影響を受けにくく、気温は平年並みか高めと予想される。
 天候は平年と同じように、日本海側は曇りや雪、雨の日が多く、太平洋側では晴れの日が多くなる。
 北日本では夏は過去最高の厳しい残暑になったが、冬の訪れは早く気温や降水量は平年並みになると予想される。
 エルニーニョ現象の冬は日本では厳寒にはならず、穏やかな気候になることが多いといわれる。

 10月   全国的に、天気は数日ごとに変わる
 11月   冬型の気圧配置が強まり、日本海側は平年と同じく曇りや雨、雪の日が多い
 12月   西日本の太平洋側では、平年より曇りや雨の日が多い

「エルニーニョ現象」とは:
南米ペルー沖の熱帯太平洋の海面水温が平年より高い状態が1年以上続く現象である。世界中に異常気象をもたらすとされている。
エルニーニョ現象が発生すると、約3ヶ月遅れてインド洋でも海面水温が高くなる。
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