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2003年10月1日更新
【2003年の梅雨入り〜梅雨明けと梅雨の特徴】
[梅雨入り]  沖縄地方は平年より遅く、奄美地方はやや遅く梅雨入りした。九州から本州にかけては、6月10日前後にほぼ一斉に梅雨入りした。平年の梅雨入りとの比較では九州南部では平年より10日程度遅れたが、西日本から東日本にかけて徐々に平年の期日との差が小さくなり、東北北部地方では平年日と同じであった。

[梅雨明け] 沖縄地方と奄美地方の梅雨明けはともに平年並だったが、梅雨明け後は太平洋高気圧に覆われて、8月上旬に台風第10号が接近するまでほとんど雨が降らなかった。本州付近は強いオホーツク海高気圧の影響が長期間に及び、梅雨明けが平年よりかなり遅れた。東北北部・東北南部は梅雨明けを特定できず、近畿地方は1951年の統計開始以来、最も遅い梅雨明けとなった。

[梅雨の時期の降水量] 関東甲信地方では梅雨期間が平年より10日ほど長いが、梅雨期間の総降水量は平年より少なかった。一方、西日本では梅雨期間の総降水量が平年を大きく上回った所が多く、これは7月下旬の九州地方を中心とした大雨によるものであった。

[梅雨の特徴] 今年の梅雨の特徴は、西日本では梅雨明けの直前に集中豪雨による災害が数回発生し、東日本と東北では北東気流による気温の低い日が多かった。



* 梅雨は季節現象であり、梅雨入り・梅雨明けには平均的に5日程度の「移り変わり」の期間があります。

* 梅雨期間の降水量は、入りの時期における遷移期間のおおむね中日から明けの時期における遷移期間のおおむね中日の前日までの降水量の合計値。


2003年の梅雨入り・梅雨明け・降水量
地方 梅雨入り 平年差 梅雨明け 平年差 降水量 (同期間の平年値)
沖縄 5/15 7日遅 6/20 3日早 那覇 352.5mm (303.8mm)
奄美 5/13 3日遅 6/27 1日早 名瀬 724.5mm (536.1mm)
九州南部 6/9 11日遅 7/22 9日遅 鹿児島 714.0mm (570.8mm)
九州北部 6/9 4日遅 7/31 13日遅 福岡 645.0mm (487.2mm)
四国 6/10 6日遅 7/31 14日遅 高松 248.0mm (258.2mm)
中国 6/10 4日遅 7/31 11日遅 広島 668.0mm (438.1mm)
近畿 6/10 4日遅 8/1 13日遅 大阪 312.5mm (320.9mm)
東海 6/10 2日遅 7/31 11日遅 名古屋 539.5mm (371.5mm)
関東甲信 6/10 2日遅 8/2
13日遅 東京 266.0mm (303.7mm)
北陸 6/12 2日遅 8/1
10日遅 新潟 346.5mm (281.9mm)
東北南部 6/12 2日遅 特定せず
-- 仙台 --mm (--mm)
東北北部 6/12 同じ 特定せず
-- 盛岡 --mm (--mm)


【梅雨期間の大雨】
7/3-4 東海地方 梅雨前線上の低気圧が日本海を北東に進み、南から湿った空気が流れ込んだ。
東海地方を中心に大雨となり、静岡県内で記録的な雨量を観測。
最大1時間降水量は静岡113.0mm、天城山101mm、土肥町129mmで、
いずれも観測史上1位の記録。
降り始めの3日夕方からの総雨量は
静岡で344.5mm、天城山で265mm、静岡市清水で233mm。

7/11-12 九州北部
山口県
11日夜遅くから12日明け方にかけて山口県で局地的に激しい雨。
最大1時間降水量は山口市68mm、西市59mm、桜山80mm、 秋吉台で54mmで
いずれも7月としては1位の記録。

12日は熊本から大分県にかけて断続的に激しい雨となり、
1時間降水量は熊本で80mm、俵山72.5mm、
日雨量は阿蘇山391mm、俵山384mm、熊本288ミmm。

7/18-19 九州北部
山口県
四国
18日夕方から19日朝にかけて福岡県で記録的豪雨。
最大1時間降水量は太宰府99mm、飯塚79.5mmで
いずれも観測史上1位の記録。
総雨量は太宰府361mm、飯塚329mm、北九州市小倉南区の頂吉で306mm。

山口県でも12日昼過ぎから19日朝にかけて大雨。
下関では1時間に59mm、7月1位の記録。

四国太平洋側でも局地的に激しい雨。
徳島・日和佐で24時間雨量446mm。

7/20 九州北部 20日未明から発達した雨雲が熊本県南部に流れ込み、記録的大雨となった。
最大1時間降水量は水俣81mmで観測史上1位の記録。土石流が発生した。
長崎県内でも各地で200mmを越える大雨。琴海町で土石流。


→ 詳細は気象ダイアリーを参照
→ 2002年の梅雨こちら



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