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「節分に雪が降れば四八日荒れる」(P21) 節分は年の変わる日であるために、この日の天候からその年の天候を占うことわざが言われている。大陸の高気圧が発達して西高東低の気圧配置となって雪が降るときは、地方によってはその後48時間くらいは荒れ気味となることがあるが、節分の雪が48日も先まで影響するようなことはない。 「三寒四温」(P29) 冬の天気変化について三寒四温ということが言われる。三日間寒い日もあれば四日間暖かい日があり、七日周期で天気が変化するというのである。これは冬に大陸に発達するシベリア高気圧の勢力が七日周期で変化することが多く、勢力が強い時にはそれだけ寒冷な空気が流れ出てくるので寒さが厳しく、勢力が弱くなると、冷気の流れである量が少なくなるので寒さがゆるみ暖かくなるのである。 「サクラの花の色うすい年はいつまでも寒い」(P48) サクラの花の色には開花の頃の天気が大きく影響する。花の主な植物色素は、クロロフィール、キサントファイル、カロチンなどで、気温が低く、太陽光線を受ける割合が少ないときや日照の少ない場合には色素の生成が低下する。花の色が白っぽく、美しいサクラ色の花見を楽しむことができない。こうした時にはサクラの花見だというのにまだかなり寒く、からっと晴れた日が少ない。
森川 達夫(もりかわ・たつお)