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2005年10月3日更新





『人はなぜ、夜空を見上げるのか』

著者・桜井邦朋
発行所・PHP研究所
初版・2003年1月22日
(C)Kunitomo Sakurai 2003 Printed in Japan
ISBN 4-569-62628-9
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【本文より引用】
「太陽中心から天の川銀河の中心へ」P22〜
「庭にあるベンチで物思いにふけっていたニュートンは、「ポトッ」という音に我に返った。リンゴの実が木から落ち、地面に当たって立てた音であった。この後、ふと空を見たら夕月がかかっており、はっと気がついたのは、リンゴの実は落ちるのに、月はなぜ落ちてこないのかという疑問だったという。」
「地球が太陽との間で(中略)接近していかないのは、地球が横すべりするような公転運動をしているからである。公転運動から生じる遠心力という引力に抗(あらが)って遠ざかろうとする力を生みだすことにより、太陽に向かって地球は落ちていかないのである。この公転運動が、もし何らかの理由で失われたら、約九十日後に、地球は太陽と激突し、消滅してしまうはずなのである。」

「ビッグバン宇宙論の創造」P119〜
「時間をどんどんとさかのぼっていくと、ついには、宇宙全体に広がっている銀河がすべて一点に向かって集中してしまうものと予想される。」
「このことは、物質同士がぎっしりつまった状態になることを意味するから、激しい衝突を通じて物質の温度が激しく上昇することが予想される。」
「宇宙が最初、超高密・超高温の状態で大爆発を起こし、そこから膨張が始まったのだとするアイデアは、ロシア生まれのアメリカ人、ジョージ・ガモフにより初めて提唱された。」
「宇宙の創造と進化の理論は、後にフレッド・ホイルによって「ビッグバン宇宙論」と名づけられた。」


著者は高エネルギー宇宙物理学の世界的な権威である。
NASA主任研究員、メリーランド大学教授、神奈川大学教授、ユトレヒト大学教授、中国科学院などの客員教授を勤めた。主な著書に『天才たちの宇宙像』などのほか専門書から一般書まで数多くが出版されている。

太古の昔から人類は夜空の星に神秘を感じ、神話や伝説に天空の世界を創造してきた。十六世紀に入るとコペルニクスが地動説を唱え、それまでの地球が天体の中心と言う説から地球が太陽をめぐる説に転回した。

その後ニュートンが万有引力の法則を発見し、アインシュタインが一般相対論を発表して宇宙のなぞを解き明かす大きな力となった。
(ちなみに、引用したリンゴの逸話は、万有引力の発見についていろいろなところでたずねられるため、ニュートン自身が作り上げたという説が本書にある)

また、宇宙に無数に存在する、銀河とよばれる星々の集団の動きから、宇宙が膨張していることが明らかになったのは二十世紀前半、百年前のことである。こうした宇宙物理の世界を、この本は、平易にしかも奥深く解説している。

著者の言葉「この本に、私のもつすべてを注ぎ込んで宇宙像の変遷と・・・」なんと感動的ではありませんか。(気象予報士・森川達夫)

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