2016年1月20日更新
【2015年のさくらの開花・満開日】
 桜の開花前線は、3月21日に鹿児島をスタートしてからおよそ1カ月半、
観測史上最も早く5月6日に釧路でゴールしました。
 全国的に平年より早い開花となり、満開は平年よりも1週間ほど早いところも多くなりました。
 12月に冷え込んだため、休眠打破は比較的スムーズに行われ、
2月以降の寒気が弱く、3月も気温の上がる日が多かったためです。
また北日本は2月から気温の高い状態が続き、寒の戻りも弱く少なかったため、
記録的に早い開花となりました。
→前年の開花・満開日は 「さくら2014」


さくらの開花・満開日の観測はソメイヨシノを観測対象とし、各気象台が定めた標本木で行っている。 ソメイヨシノが分布していない北海道地方では一部を除きエゾヤマザクラを対象としている。 「開花」とは花が数輪以上開いた状態のことで、「満開」とは約80%の花が開花した状態のことである。


北海道
官署開花日平年差満開日平年差
札幌4/22-114/26-11
稚内*5/03-115/06-11
旭川*4/27-84/28-9
網走*4/30-115/03-11
釧路*5/06-115/08-12
帯広*4/26-84/28-9
室蘭4/28-85/01-10
函館4/21-94/24-10
東北
官署開花日平年差満開日平年差
青森4/14-104/19-10
秋田4/11-74/15-7
盛岡4/09-124/16-9
仙台4/03-84/09-7
山形4/10-54/15-4
福島4/02-74/06-7
関東・甲信
官署開花日平年差満開日平年差
水戸3/30-34/04-4
宇都宮3/30-24/02-6
前橋3/28-34/01-5
熊谷3/27-23/30-6
東京3/23-33/29-5
銚子3/30-14/06-2
長野4/04-94/10-7
横浜3/23-33/31-3
甲府3/25-23/31-3
北陸・東海
官署開花日平年差満開日平年差
静岡3/22-34/01-2
名古屋3/21-53/30-4
岐阜3/23-33/30-5
3/29-13/31-5
新潟4/02-74/09-5
富山3/31-54/04-6
金沢3/31-44/04-6
福井3/31-34/03-6
近畿
官署開花日平年差満開日平年差
彦根3/31-24/04-5
京都3/27-14/01-4
大阪3/26-24/01-4
神戸3/27-14/02-3
奈良3/27-23/31-5
和歌山3/23-33/30-5
中国・四国
官署開花日平年差満開日平年差
岡山3/28-14/02-4
広島3/24-33/30-5
松江3/29-24/02-6
鳥取3/28-34/01-6
高松3/24-44/01-4
松山3/2724/01-3
徳島3/2804/03-2
高知3/2203/300
下関3/25-24/01-4
九州・沖縄
官署開花日平年差満開日平年差
福岡3/22-13/29-3
大分3/2624/030
長崎3/22-23/31-3
佐賀3/22-23/31-3
熊本3/21-23/31-1
宮崎3/22-24/01-1
鹿児島3/21-53/31-4
名瀬+1/2011/29-1
那覇+1/15-31/29-6
南大東島+1/15-52/1311
宮古島+1/2262/04-5
石垣島+1/06-101/24-12
2015年のサクラの開花・満開日
・官署名に付した「*」はエゾヤマザクラ、「+」はヒカンザクラ、印のないものはソメイヨシノを観測対象としている。
・平年差に付した「-」は平年より早い、「+」は平年より遅いことを示す。
さくらの開花・満開日の平年差階級区分
さくらの開花を平年値(1981年〜2010年の30年間の累年平均値)と比べる場合、「平年並」は平年値との差が2日以内、「早い」とは平年値より3日以上早く、「かなり早い」は7日以上早いことを示す。
階級平年との比較
かなり早い7日以上早い
早い平年値より3日以上早い
平年並み平年値との差が2日以内
遅い平年値より3日以上遅い
かなり遅い7日以上遅い

さくらは夏頃に翌春咲く花の元となる花芽を形成し、秋に休眠(成長が止まる)に入る。休眠に入った花芽は、冬の低温に一定期間さらされると休眠から目覚め(休眠打破)、気温の上昇と共に成長を始め開花する。
休眠打破が不十分な場合は、開花が遅れたり不揃いになったりすることがある。


【さくら2015】 〜 記録的な高温、史上最も早くさくらシーズン終了 〜

片山由紀子(ウェザーマップ・気象予報士)  資料提供:気象庁

◆開花

3月21日、全国(沖縄・奄美を除く)のトップを切って、鹿児島、名古屋、熊本でさくらが開花した。さくら前線が鹿児島からスタートしたのは1994年以来、21年ぶりのこと。

3月の気温は東日本で平年よりかなり高くなった影響で、九州から関東にかけての各地では平年より3日から5日くらい早く開花した。東京は3月23日、平年より3日早く開花した。

4月になると、さくら前線の北上スピードはさらに速くなり、4月9日は盛岡で、14日には青森で、ともに観測史上最も早く開花した。

北海道でも記録的に開会が早まった。4月21日は函館で、22日には札幌で、ともに観測史上2番目の早さだった。北海道では大型連休前に花見シーズンを迎えた。

さくら前線は5月6日、釧路に到達し、2015年のさくらシーズンが終了した。シーズン終了は1968年(網走)に並んで統計史上最も早かった。

2015年春 平均気温と日照時間
平均気温平年差(℃)高い方から
1946年以降
日照時間平年比(%)
北日本1.9かなり高い1位113かなり多い
東日本1.3かなり高い2位109多い
西日本1.0かなり高い3位104平年並み
表1:2015年春(3月~5月の平均気温と日照時間を平年と比べたもの。


◆満開

3月29日、全国のトップを切って東京で満開となった。開花以降も気温の高い状態が続いたため、九州から北陸地方にかけての広い範囲で、平年より3日から1週間程度早くなった。熊谷では3月30日に、平年より6日早く満開を迎え、入学式は見ごろとなった所が多い。

また、2015年春は全国的に高気圧に覆われる日が多く、日照時間は各地で平年を大幅に上回った。好天に恵まれた影響で、北海道では平年より10日前後早く満開となった。旭川では4月27日に開花、翌日に満開となるなど、北国の春はとても早足だった。


◆最近、さくらが白くなった?

最近、さくらが白くなったように感じるという質問を受けました。温暖化の影響なのでしょうか? 調べてみました。

さくらが白く見えるというけれど、さくらの色について研究されている人は少ないようです。花の色は天気(晴れやくもり)、昼、夜など光の状態で見え方が違い、周囲の色にも影響を受けます。

花の色を観察すると、咲き始めはピンク色に見えて、満開になると白っぽく見えると思います。これは、さくらの花は外側が濃いので、つぼみが多い方がピンク色に見え、満開になると、ピンク色が薄くなり、白くなったように見えるのです。

散り始めると、再び色が濃く見えるようになりますが、それは花びらのつけ根がピンク色だからです。

今年のように、春がとても暖かいのは温暖化の影響と心配される人も多いでしょう。さくらの色と温暖化の関係ははっきりしていません。ただ、咲き始めの温度は花の色に影響するそうです。気温が低いとピンク色、気温が高いと白くなると言う人もいます。例えば、促成栽培で人工的に気温を高くして咲かせたサクラは白っぽく見えることがあります。

さくらの花は天候や周囲の環境によって、少なからず影響を受けるようです。


◆北国の春は突然に

冬の真っただ中の1月、温暖な地域では早くもウメが開花します。東京のウメの開花日は平年で1月26日です。ウメ前線はゆっくりと北上し、3月下旬には東北南部、大型連休には北海道に達します。

札幌ではウメの開花日が5月1日(平年値)で、サクラの開花日が5月3日(平年値)と、わずか2日の違いです。また、タンポポの開花日は4月29日(平年値)ですから、まさに札幌の春は一斉にやってくるのです。

サクラ前線はウメ前線から遅れること約2か月、ようやく北海道で2つの前線が出会います。


【サクラ 開花から満開までの日数】

一般に、サクラは開花から満開まで一週間といわれますが、地域によって違いがあるのか、調べてみました。


表2:平年のサクラの開花から満開までの日数
観測官署サクラの開花日サクラの満開日開花から満開までの日数
青 森4月24日4月29日5日
仙 台4月11日4月16日5日
新 潟4月 9日4月14日5日
金 沢4月 4日4月10日6日
東 京3月26日4月 3日8日
大 阪3月28日4月 5日8日
松 江3月31日4月 8日8日
高 知3月22日3月30日8日
福 岡3月23日4月 1日9日
鹿児島3月26日4月 4日9日

一方、北海道のサクラは開花から満開まで、平均すると3日程度です。


表3:平年の北海道のサクラの開花から満開までの日数
官署稚内旭川網走札幌帯広釧路室蘭函館
開花日5月14日5月5日5月11日5月3日5月4日5月17日5月6日4月30日
満開日5月17日5月7日5月14日5月7日5月7日5月20日5月11日5月4日
日数3日2日3日4日3日3日5日4日

北国の春は突然やってきて、一気に春らんまんとなるのです。


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