2019
2020年1月22日更新
【2019年のさくらの開花・満開日】
 2019年のさくらは、平年より早い地域が多くなりました。
 2019年の冬は、日本付近に寒気が流れ込みにくい状態が続いていたため、暖冬となりました。 このため、休眠打破は鈍く花芽の成長のスピードは遅かったとみられます。
 一方、2月後半から3月中ごろまでは気温がかなり高くなりました。 このため、平年より早い開花となったところが多いですが、暖冬の影響が大きいもともと暖かい地域では、平年並みかやや遅めとなりました。

→ 前年の開花・満開日は 「さくら2018」


さくらの開花・満開日の観測はソメイヨシノを観測対象とし、各気象台が定めた標本木で行っている。 ソメイヨシノが分布していない北海道地方では一部を除きエゾヤマザクラを対象としている。 「開花」とは花が数輪以上開いた状態のことで、「満開」とは約80%の花が開花した状態のことである。


北海道
官署開花日平年差満開日平年差
札幌4/24-94/29-8
稚内*5/07-75/09-8
旭川*5/01-45/04-3
網走*5/05-65/07-7
釧路*5/09-85/13-7
帯広*4/28-64/30-7
室蘭4/29-75/04-7
函館4/24-64/29-5
東北
官署開花日平年差満開日平年差
青森4/18-64/22-7
秋田4/16-24/20-2
盛岡4/18-34/22-3
仙台4/05-64/10-6
山形4/12-34/17-2
福島4/05-44/08-5
関東・甲信
官署開花日平年差満開日平年差
水戸3/27-64/05-3
宇都宮3/28-44/091
前橋3/27-44/071
熊谷3/25-44/04-1
東京3/21-53/27-7
銚子3/25-64/05-3
長野4/1304/181
横浜3/21-54/01-2
甲府3/2704/074
北陸・東海
官署開花日平年差満開日平年差
静岡3/2834/063
名古屋3/22-44/041
岐阜3/22-44/02-2
3/28-24/03-2
新潟4/05-44/12-2
富山3/28-84/05-5
金沢4/01-34/06-4
福井3/28-64/05-4
近畿
官署開花日平年差満開日平年差
彦根4/0424/08-1
京都3/27-14/061
大阪3/27-14/04-1
神戸3/27-14/061
奈良3/2904/050
和歌山3/25-14/01-3
中国・四国
官署開花日平年差満開日平年差
岡山3/27-24/05-1
広島3/22-54/03-1
松江3/26-54/01-7
鳥取3/26-54/04-3
高松3/26-24/04-1
松山3/22-34/051
徳島3/2804/072
高知3/2203/29-1
下関3/25-24/050
九州・沖縄
官署開花日平年差満開日平年差
福岡3/21-23/29-3
大分3/2404/063
長崎3/20-44/030
佐賀3/23-14/01-2
熊本3/2634/043
宮崎3/22-24/053
鹿児島3/25-14/095
名瀬+1/2342/078
那覇+1/10-82/128
南大東島+1/2552/1210
宮古島+1/07-9------
石垣島+1/1602/083
2019年のサクラの開花・満開日
・官署名に付した「*」はエゾヤマザクラ、「+」はヒカンザクラ、印のないものはソメイヨシノを観測対象としている。
・平年差に付した「-」は平年より早い、「+」は平年より遅いことを示す。
さくらの開花・満開日の平年差階級区分
さくらの開花を平年値(1981年〜2010年の30年間の累年平均値)と比べる場合、「平年並」は平年値との差が2日以内、「早い」とは平年値より3日以上早く、「かなり早い」は7日以上早いことを示す。
階級平年との比較
かなり早い7日以上早い
早い平年値より3日以上早い
平年並み平年値との差が2日以内
遅い平年値より3日以上遅い
かなり遅い7日以上遅い

さくらは夏頃に翌春咲く花の元となる花芽を形成し、秋に休眠(成長が止まる)に入る。休眠に入った花芽は、冬の低温に一定期間さらされると休眠から目覚め(休眠打破)、気温の上昇と共に成長を始め開花する。
休眠打破が不十分な場合は、開花が遅れたり不揃いになったりすることがある。


【さくら2019】 〜 平成最後のお花見 早い開花と満開 〜

片山由紀子(ウェザーマップ・気象予報士)
地域平均気温平年差日照時間の平年比
北日本1.5℃(かなり高い)126%(かなり多い)
東日本0.8℃(高い)118%(かなり多い)
西日本0.8℃(かなり高い)117%(かなり多い)
※2019年春(3月~5月)の平均気温と日照時間を平年と比べたもの。

開花

3月20日、全国(沖縄・奄美を除く)のトップを切って、長崎でさくらが開花した。さくら前線が長崎からスタートしたのは1978年以来、41年ぶりのこと。 九州から関東にかけての各地では平年より3日から5日くらい早く開花した。東京は3月21日(春分の日)、平年より5日早く開花した。

全国的に気温の変動が大きく、4月10日は関東地方で冷たい雨や雪が降った。一方、4月17日は北海道で史上最も早い夏を記録した。さくら前線の北上は順調で、4月24日は函館と札幌でさくらが開花した。改元を控え、平成最後のお花見となった。

さくら前線は5月9日、釧路で終わり、約1か月半をかけて日本列島を北上したことになる。

満開

3月27日、全国のトップを切って、東京で満開となった。東京は朝から気温が高く、日最高気温は19.7℃まで上がった。ただ、花芽が少なく、全体として花が咲きそろった印象は薄い。東京の標本木が満開となっても、都内のさくらの名所では満開の時期がそろわず、お花見が一週間以上続いた。

一方、鹿児島は東京に遅れること10日以上遅れ、4月9日に満開となった。3月25日に開花してから満開まで15日かかり、2008年と並ぶ最長となった。

また、この春は全国的に高気圧に覆われる日が多く、日照時間は各地で平年を大幅に上回った。好天に恵まれた影響で、北日本でも平年より3日から一週間早く満開となり、10連休となったゴールデンウイークは多くの観光客で賑わった。

さくらの開花予想 あれこれ

1.半世紀の歴史

気象庁のさくら開花予想は昭和26年(1951年)から関東地方を対象に、昭和30年(1955年)からは全国で始まりました。毎年3月初めのさくら開花予想はニュース性が非常に高く、記者会見に新聞やテレビの記者が大勢集まりました。2007年にはさくらの開花予想に間違いが見つかり、気象庁が謝罪する珍事がありました。

しかし、2009年春、気象庁は予想を行う必要性がなくなったとして、この年を最後に終了しました。2010年から民間気象事業者による様々な予想が発表され、「どれを信じたらいいの?」と戸惑いの声が上がりました。

次に、さくらの開花を予想する方法をいくつか紹介しましょう。

2.気温から予想する方法

さくらの開花日と満開までの天気の関係は複雑ですが、気温との関係が大きいです。これまで気象台では主に気温を用いた計算式(回帰式)により開花日を予想していました。 こちらは東京の開花予想に用いている計算式の一例です。

Y=40.7-1.89T
※Yは3月1日を起算日とする予想開花日、Tは2月20日から28日までの日平均気温の平均

3.つぼみの重さから予想する方法

さくらのつぼみは成長とともに重さが増します。つぼみにはこれまでの天気を蓄積しているといえます。採取した日のつぼみの重さから開花日を予想する方法で、この計算式は東京の場合です。東京ではつぼみ10個の重さが0.5グラムあれば約24日後に開花します。ただ、計算式は各地の気象台で異なり、実施している気象官署は少なかったそうです。

D=9.23・W-1.55
※Dはつぼみの採取日から開花日までの日数、Wはつぼみ10個の重さ(グラム)

4.開花600℃の法則

“自分で開花日を予想してみたい” そんな気持ちから2005年ごろ、さくらの独自予想にチャレンジしてみました。花芽の成長に最も影響するのが気温です。開花までに必要な気温を「積算温度」といいます。 東京を例に、1月1日から平年の開花日(その当時3月28日でした)までの平均気温(平年値)を足し算すると約564℃です。切りがいいように「600℃」を積算温度としたのです。これはあくまで東京のさくらを予想した式です。全国共通、そのほかの場所で使えるものではありません。 残念ながら、精度はよくありません。一番の理由は休眠打破を考慮していないこと。本来は花芽が目覚めたときから、気温を積算しなければなりません。そのため、年によってばらつきが大きく、あくまで600℃は目安に過ぎないのです。

統一地方選挙とお花見

一般に、雨の日は外出がためらわれ、晴れるとレジャーに足が向かいがち。投票率はくもりの日が高くなりやすいと言われています。 しかし、近年は投票率の低下が著しく、また期日前投票が行われるようになったことから、天気との関係が次第に薄れてきています。

2019年お花見シーズンは統一地方選挙の前半戦(4月7日)と重なりました。投票率とお花見は関係があるのでしょうか?


大阪では知事選と市長選のダブル選となりました。 過去、大阪府知事選挙が行われた日の投票率と天気を調べてみました。

天気が詳細にわかる1963年以降、2019年までの16回の選挙です。 最近の選挙は寒い時期(紫線)に行われていて、4月の選挙(緑線)は1999年以来、20年ぶりのことです。 これに天気を重ねると、雨(雪)の日が目立ちます。 とくに、統一地方選挙に限ると、雨の日が半数以上を占めています。2019年は久しぶりに晴れました。

大阪府知事選挙の投票率と天気

お花見が投票率に影響するのか、福井県を例に調べてみました。 過去、県知事選挙は晴れの日が多く、全体の約6割を占めます。最近では5回連続で晴れていて、大阪とは対照的です。

福井市でさくらが満開になるのは平年で4月9日です。2007年、2011年、2019年はさくらの見頃と投開票日が重なりました。 近年、投票率が伸び悩んでいるのは好天のためか、それともお花見が影響しているのでしょうか。 もちろん、選挙の争点も大きく影響しますが、統一地方選挙の前半戦は当日の天気のほかに、 さくらもあり、投票率を左右する要素が増えます。 争点を明確にし、投票行動を促すような対策がより一層、必要となりそうです。

福井県知事選挙の投票率と天気
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